プロフィール
- 領土:モンゴル高原
- 存続期間:前4世紀~後5世紀
- 特徴①:長期に渡って中国侵入を繰り返した遊牧騎馬民族。
- 特徴②:前3~2世紀頃に冒頓単于のもとで全盛期を迎え、漢の高祖を破る。
騎馬遊牧民
匈奴は「騎馬遊牧民」と呼ばれる民族です。
騎馬遊牧民の特徴
- 前9世紀頃、内陸アジアの草原地帯に登場した遊牧民族。
- 騎馬の技術や機動力を活かして、しばしば定住農耕民族を襲撃した。
- 国家を作ることもあり、匈奴やモンゴル帝国といった大帝国を築き上げた。
POINT
世界最初の遊牧国家は、前7世紀頃に南ロシアを支配したスキタイである。
匈奴の登場
匈奴は、前4世紀頃からモンゴル高原に登場した民族です。匈奴の生活文化はスキタイの影響を受けています。
冒頓単于
プロフィール
- 人物:匈奴の最盛期を実現した単于。
- 功績・政策:漢の高祖を破る
- 在位:前209~前174年

匈奴は前3~2世紀頃に全盛期を迎えます。そのときの君主が冒頓単于(ぼくとつぜんう)という人物です。
MEMO
「単于」とは、匈奴における君主の称号を意味する。漢の高祖を破る
冒頓単于は中国に侵入して、当時成立間もなかった漢の高祖(劉邦)を破りました。
東西分裂
漢の武帝に敗れる
冒頓単于の死後、匈奴は弱体化していきました。前2世紀後半には漢の武帝に敗れ、衰退は決定的となりました。
漢にリベンジを食らったんですね。
分裂
匈奴の衰退は止まらず、前1世紀に東匈奴と西匈奴に分裂してしまいました。そして分裂後も、それぞれの国家は漢の勢力に飲まれました。
- 東匈奴→漢に服属
- 西匈奴→漢に敗れ滅亡
南北分裂
さらに後1世紀頃、今度は東匈奴が南北に分裂してしまいます。その後、南匈奴は後漢に服属しました。
- 北匈奴→ヨーロッパに西走。→フン人の祖先?
- 南匈奴→後漢に服属
北匈奴はヨーロッパ方面へ進みました。そしてこの北匈奴の子孫たちが、フン人なのではないかとされています。
フン人と言えば、ゲルマン人の大移動の原因となる民族ですね。世界が繋がってる感じがしますね…!