シュメール人・アッカド人・アムル人をわかりやすく解説【メソポタミア文明】

メソポタミア文明:前3000年ごろ、ティグリス川とユーフラテス川の間に成立した人類最古の文明。シュメール人に始まり多くの民族がこの地域への侵入・滅亡を繰り返した。前4世紀のアレクサンドロス3世(大王)の東方遠征によってメソポタミア文明は途絶え、ヘレニズム世界の一部となった。

オリエントとは?

世界地図
オリエント:ヨーロッパから見て「東方」という意味の言葉で、現在の中東地域を指します。ここで生まれた文明・文化が後の世界史に影響を与えていく重要なエリアです。

豚さん

今回は古代オリエントから、「メソポタミア文明」を解説していきます。

ティグリス川とユーフラテス川

地図
ティグリス川ユーフラテス川という2つの川に挟まれた地域のことを、「メソポタミア」といいます。川の近くに住むことで、川の水を使って農業ができました(灌漑農業)。こうして人が集まり、文明が形成されていきます。
風景
こちらはユーフラテス川の写真です。川の周辺に砂漠や山脈が見当たらず、メソポタミアが開放的な地形であることが分かります。つまり、異民族が侵入しやすい地域であることを意味します。これからメソポタミアには3つの民族が登場します。

シュメール人

まず最初に登場するのはシュメール人です。
シュメール人
  • 前2700年頃までにシュメール人による文明がメソポタミアに成立
  • ジッグラト(聖塔)で神々を祀る
  • ウル、ウルク、ラガシュなどの都市国家を形成

豚さん

都市国家というのは、都市レベルの大きさの国のことだと考えてください。
ジッグラト:シュメール人が建設した神殿。
ジッグラトがメソポタミア各地に建設されたことから、メソポタミア文明が多神教の世界であることが分かります。史料に乏しく詳細不明のジッグラトですが、同時期に建設が盛んだったエジプトのピラミッドに影響されたのではないかという説もあります。

アッカド人

シュメール人たちが作った都市国家を1つにまとめた民族がアッカド人です。
アッカド人
  • 民族系統:セム語系
  • 前24世紀頃、シュメール人を征服してメソポタミア最初の統一国家を樹立
  • 軍事力による厳しい統治
アッカド人はメソポタミア全域を支配する広大な国家を樹立しましたが、長続きはしませんでした。軍事力で民衆を押さえつけたことで、国内各地の反乱を受けて前22世紀末頃に衰退していきました。

アムル人

続いて登場するのはアムル人です。
アムル人
  • 民族系統:セム語系
  • 南メソポタミアのバビロンを都に、バビロン第一王朝(古バビロニア王国)をおこす
  • ハンムラビ王の時代に全メソポタミアを統一
  • ハンムラビ法典で秩序を形成
アムル人がバビロン第一王朝をおこし、メソポタミア文明の最盛期を築いていきます。ハンムラビ王は「目には目を、歯には歯を」でお馴染みのハンムラビ法典を作りました。
ハンムラビ法典
「やられたらやり返しても良い」の復讐法の原則で有名ですが、大切なのは「やられた以上のことはやり返してはいけない」という考え方です。過剰な報復を禁じて、報復合戦の拡大を防ぎました。

豚さん

バビロン第一王朝は前16世紀頃にヒッタイトに滅ぼされてしまいます。

メソポタミアで生まれた文字・技術

楔形文字

文字
楔形文字シュメール人によって発明された世界最古の文字。粘土板に文字を刻んで使用していました。発明から3000年もの間、楔形文字はメソポタミアで様々な民族によって使用されました。

六十進法

60を1つの単位とする考え方です。
60秒で1分、60分で1時間、といった感じです。

太陰暦

月の満ち欠けを基準にする暦です。世界初の暦と言われています。太陰暦では1年が350日となります。1年間365日とズレが生じるので、それを解消するために閏月が設置されました。

まとめ

まとめ
  • ティグリス川とユーフラテス川の間にメソポタミア文明が起こった。開放的な地形のため、異民族の侵入がたやすかった。。
  • シュメール人は楔形文字を発明し、多くの都市国家を形成した。
  • アッカド人はメソポタミア初の統一国家を樹立したが、短命に終わった。
  • アムル人はバビロン第一王朝をおこし、ハンムラビ法典で国内の秩序を保った。