文明初期(ノモス形成・ファラオの登場)をわかりやすく解説【古代エジプト①】

エジプト文明:前5000年ごろから発展した、世界4大文明の1つ。豊かな土壌を求めてナイル川流域に人が集住し文明が栄えた。「ファラオ」という王が統治し始めてからの時代は、おおまかに古王国・中王国・新王国に分けられる。

1.エジプトはナイルのたまもの

地図
ギリシアの歴史家、ヘロドトスの言葉に「エジプトはナイルのたまもの」というものがあります。これは言い換えると、「エジプト文明はナイル川のおかげで繁栄できた。」という意味です。ナイル川は毎年決まった時期に洪水が起こっていました。洪水によって流れてくる土には栄養がたっぷり含まれており、その土を使って農業を営むことができたのです。

洪水と言うと悪いイメージがありますが、当時の人々にとって洪水とは恵みをもたらすものでした。

2.ノモスの形成

ノモス:ナイル川流域に形成された小さな集落のこと。現在で言う州や県に相当する。
川
農業をするのには人手が必要です。エジプトの人々はナイル川周辺に集まって住み、それらはやがてノモスという集落になっていきました。当時のエジプトには合計42のノモスがありました。
MEMO
ノモスがいつ頃エジプトに成立したかは分かっていませんが、前3000年頃には成立していたと考えられています。

3.ファラオの登場

ファラオ:古代エジプト王の称号。国王であると同時に神としても君臨し、絶大な権力を持っていた。
顔
各地に成立したノモスを1つに統一した人物はエジプトの王となりファラオという称号を使いました。ファラオとは「太陽神ラーの子」という意味があります。古代エジプトは多神教であり、そのうち太陽を司る神をラーといいます。写真は新王国時代のファラオ、ツタンカーメンのマスクです。

神の子を自称することで、ファラオは神格化されました。
注意
ファラオは称号であり、人の名前ではありません。古代エジプトの王は代々ファラオと呼ばれます。
初代ファラオは前29世紀頃のメネスという人物が務めました。ここからアレクサンドロス大王に征服される前332年まで、約2500年に渡ってファラオがエジプトを統治します。そのうち、特に繁栄した時代を古王国中王国新王国の3期に区分します。