バラモン教をわかりやすく解説【古代インド】

バラモン教とは?

バラモン教とは、古代インドのアーリヤ人が生んだ宗教です。自然を神格化して崇拝する多神教で、ヒンドゥー教の前身でもあります。

成り立ち

前10世紀頃からガンジス川流域に住み始めたアーリヤ人は、自然を神格化して崇拝する民族でした。彼らの自然神崇拝に関する知識をまとめた聖典を「ヴェーダ」といいます。
またアーリヤ人社会の身分制度であるヴァルナ制において、最高位の階級はバラモンです。バラモンは、ヴェーダを詠みあげるなどの宗教的儀式を執り行います。このように、バラモンを支配者階級として自然の神々を崇拝する宗教が、バラモン教です。

バラモンへの批判

前6世紀頃、インドは小規模の都市国家同士が争う十六大国時代へと突入しました。この時代にバラモン教への批判が高まり、新しい宗教を求める動きが生まれました。その背景がこちらです。
バラモン教批判の背景
  • 都市国家同士が争うことで、武士階級のクシャトリヤが台頭
  • 商工業が発展し、商人階級のヴァイシャも台頭
  • 一方バラモンは、戦争には参加せず祭事を執り行うだけ
こうして、バラモンの権威を否定するジャイナ教や仏教が生まれました。

ウパニシャッド哲学

バラモン教も、批判されっぱなしではありません。権威を振りかざすバラモンを批判する良心的なバラモンも、中にはいました。こうしたバラモン教の内部革新から生まれた思想がウパニシャッド哲学です。

ヒンドゥー教へ

紀元前後、バラモン教と地域の土着信仰が融合してヒンドゥー教が生まれました。ヒンドゥー教は4世紀のグプタ朝時代にインド社会に定着し、現在もインド人の約8割が信仰しています。
MEMO
ヒンドゥー教が成立してバラモン教は勢力を失いますが、ヒンドゥー教自体がバラモン教を含んでいると考えることもできます。

バラモン教 まとめ

まとめ
  • 前10世紀頃、アーリヤ人社会のヴァルナ制にもとづくバラモン教が成立した。
  • 前6~5世紀頃、バラモンに批判的な仏教やジャイナ教が生まれた。ウパニシャッド哲学
  • バラモン教と地域の土着信仰が融合して、ヒンドゥー教が成立した。
  • バラモン教自体は衰えたが、その教えはヒンドゥー教に継承されている。