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アメリカ独立戦争をわかりやすく解説

アメリカ独立戦争 ざっくり要点
  • 18世紀末に起こった、イギリス本国とアメリカ植民地による戦い。
  • 植民地軍が勝利し、「アメリカ合衆国」が誕生した。

アメリカ独立戦争とは?

アメリカ独立戦争とは、1775~83年に起こったアメリカ植民地とイギリス本国による戦争のことです。
この戦いに勝利した植民地軍はイギリス本国からの独立を果たし、「アメリカ合衆国」として独立を果たしました。

戦争の背景

アメリカ独立戦争の勃発に至るまでの背景を解説します。

イギリスの北アメリカ大陸進出

15~16世紀にヨーロッパは大航海時代を迎え、それまで未開の地であったアメリカ大陸への航路が発掘されました。

コロンブス

アメリカ大陸は私が見つけた(インドだと思ってたけど)。
特にイギリスは積極的にアメリカへ進出し、18世紀前半までに13の植民地を建設しました。
海外に市場を作って、海上貿易で儲けるのが狙いです。

植民地の拡大

同じようにフランスもアメリカに植民地を建設していましたが、イギリスとの戦争に敗れてアメリカ植民地を失ってしまいます(フレンチ=インディアン戦争)。
戦争前後の領土を比べてみると、違いが歴然ですね。

1713年の北アメリカ大陸
1763年の北アメリカ大陸

本国と植民地の対立

イギリス領植民地の人々からしてみると、天敵フランスがアメリカからいなくなったおかげで、ずいぶん快適になりました。
ただ同時に、もはやイギリス本国に頼る必要が無いことに気がつきます。

植民地の人

フランスの連中は追い出したし、俺たちだけでやっていけるのでは…?
さらにイギリス本国は、植民地への課税を強化するようになりました。ヨーロッパ本土で行われた七年戦争で抱えた負債を返済するためです。

経済的に自立した我が子(植民地)に仕送りをせびる親(イギリス本国)といった構図です。
こうして植民地とイギリス本国の対立が強まり、アメリカ独立戦争へと繋がります

戦争の経緯

レキシントンとコンコードでの武力衝突

イギリスと植民地の対立が深まる中、アメリカ東部のレキシントンコンコードという都市で、ついに両者が武力衝突します。
これをもってアメリカ独立戦争(1775~1783)の幕開けです。

『コモン=センス』で後押し

開戦翌年に哲学者のトマス=ペインは『コモン=センス』を発刊し、独立戦争の正当性を訴えました。この著作は発売3か月で12万部の大ベストセラーとなり(当時の植民地人口が250万人)、植民地人に勇気と希望を与えました。

トマス=ペイン

イギリスからの独立は常識なんだ。

アメリカ独立宣言

1776年7月4日には13植民地の代表が集い、アメリカ独立宣言を発表しました。

MEMO
毎年7月4日はアメリカ独立記念日として、国民の祝日に定められています。首都のワシントン.D.Cでは盛大に花火が打ち上げられます。

ヨーロッパ諸国の支援

開戦当初、植民地軍は大国イギリスを相手に苦戦を強いられました。しかし、イギリスと敵対するフランスやスペイン、オランダが次々と植民地軍側で参戦し、形勢逆転していきます。

フランス

俺たちもイギリスが憎いんだ。力を貸すぜ。
またロシアも、植民地軍を支援する目的で武装中立同盟を結成し、イギリスを国際的孤立に追い込みました
独立戦争時の対立関係

ヨークタウンの戦い

国際社会の支援を得た独立軍は、ヨークタウンの戦いでイギリス軍を撃破します。この勝利が決定打となり、1783年のパリ条約でイギリスはアメリカ独立を承認しました。

MEMO
当時のアメリカ合衆国国旗(星条旗)です。星とストライプの数は、独立時の州の数である13です。

アメリカ独立戦争 まとめ

まとめ
  • 大航海時代を機にイギリスは北アメリカ大陸へと進出し、18世紀前半までに13の植民地を形成した。
  • フランス領植民地とのフレンチ=インディアン戦争に勝利したが、戦後のイギリス本国からの課税に植民地は反抗した。
  • レキシントンとコンコードで植民地軍とイギリス軍は軍事衝突し、アメリカ独立戦争が勃発した。
  • 独立軍はフランスなどヨーロッパ諸国の支援を得て、次第に優勢となった。
  • ヨークタウンの戦いでイギリスは独立軍に降伏し、パリ条約でアメリカ独立を承認した。